諸般の事情をかんがみて、心のなかにうっすらと決めていた年間の目標読了冊数を低めに修正する。なかみのある読書ができていればいいのだ、冊数にこだわるなど下賤、という御仁もあろうし、もちろん異存はないどころか素晴らしく見上げた姿勢であると思うの…

定期券は落としたが、子猫を拾った。

また定期券を落とした。今年2回目である。再発行できるし何てことはないが、逆にそれこそが落とす理由なんじゃないかと思う。本でも読んで気をとりなおそう。

萩尾望都の『音楽の在りて』を読んで、あまりのうまさにふるえる。奥付を見て目を疑ったが、とても30年前の作品とは思われない。才能とはこれのことなのか。

給料日なので、野呂邦暢の『白桃』を買った。うすももいろの本をなでまわしていると、たいへん幸福な気持ちである。すぐに読んでしまうのはもったいないから、しばらくはなでまわすだけにしよう。でへへへへ。

日々のもやもやもやを、主に猫をだっこすることによって解消しており、だっこ嫌いの猫だったらとっくに憤死してる。憤死しかけながら生き延びていくには、猫と酒と本が欠かせない。うちの猫は、別にだっこは好きじゃないけどしょうがない派です。

最近、愛猫にお出迎えという機能がついたらしい。鍵を開けると、かなりの確率で玄関まで来ている。以前は帰宅時には熟睡していることも珍しくなかったので、これは格段の進歩といっても過言ではないだろう。引っ越しをしてふたつきほど経って、鍵の音→帰って…

上野の国立西洋美術館でレンブラントを見てきた。版画がメインの展示でかなり見ごたえあり。緻密で暗い版画をなめるように見て(ほんとうに、よーく見ないと何が描いてあるのかわからないものが結構ある)、いちばん気になったのはライオンとラクダでした。…

せっかくなので、久しぶりに書いてみる。 地震後に思いだしていたのは、1995年のことだった。テレビを見続けていた1年だった。今回は早々にテレビは消した。真夜中に何度も何度も流れる、津波や、流される町や、火を吹く家の映像は、何のためなのかわからな…

担当分野的に1年でいちばん気を張る季節ですが、去年なにがあったかなあ、と考えてみてもさっぱり思いだせず。何か忙しかったような記憶しかありません。異動でてんやわんやだったんですね。今年はたいへんたのしく夏の文庫を展開しました。それというのも、…

みんな知らないのかもしれないけど、文芸誌の刷り部数ってかなり少ないから、注意してないとすぐ配本ゼロになっちゃうんだ。あと出版社がパブうったり中の人がツイートしたりしてても、注文の電話をかけると重版未定なんて言われることは腐るほどあるんだ。…

絶対、って絶対言いたくない気持ちをどうやって言葉にすればいいんだろう。マイナスの感情抜きで。 今年はお花見なしで春が終わりそうです。

誤字脱字の多い人って、たいがい人の話を聞かないタイプ。あと、猫はこたつで丸くならない。あったかいので、だらんとしてる。というのが、最近気づいたこと。ショーン・ウィルシーの『ああ、なんて素晴らしい』を読んでますが、冒頭数十ページですでに別世…

そういえば、手帳持ちたい欲に勝てず、今年も文庫手帳を買ってしまいました。とりあえずまだ使ってる(当たり前)。減量中なので、体重を記録したり。あと仕事のかんたんなメモ。1年間使わなくても、文庫手帳なら惜しくない。という考え方がいけないのか。 …

あけましておめでとうございます。 例年通り大晦日まで働き、特に大掃除などはしないまま新年になり、駅伝を見たりしてだらりと過ごしています。今年もやはり5区は見ごたえがあった。2日かけてゆっくり『めくらやなぎと眠る女』を読みました。『回転木馬のデ…

川上未映子の『ヘヴン』を読んだ。えらく美しい小説で、読みながら絲山秋子と村上春樹を思い出したりした。ところで美しい小説っていったい何なのか。ということを読み終わってからしばらく考えたけれども、よくわからない。

どうやら注ぎながら飲むのが好きみたいだ。瓶ビールを飲んでいるときに気がついた。日本酒も、グラスとか升とかで飲むよりは、徳利とお猪口のほうがうれしい。ビールだってほんとうは生ビールのほうが上なんだろうけれども、瓶ビールを手酌で飲むほうが気楽…

毎年悩むのが面倒で、もう筑摩の文庫手帳でいいんじゃないかと思うが、昨年そう思って買った文庫手帳を今は当然のように使っていないことや、もし手帳を持っていたとして今日書くことは、鼻血ビール泥酔、で終わりであることなどを思うと、自分は手帳に値す…

休日なら日のあるうちから飲みはじめる。以前読んだ石持浅海の『Rのつく月には気をつけよう』という連作短編集に、チキンラーメンをくだいてビールのつまみにする話があったな、と思いだして、せっかくなのでやってみる。こどものころにやってみたかった、い…

JRがすべて止まり、改札前でホームへの入場規制をしているような状況で、1時間の遅刻で済んだ(しかも満員電車に乗らずに)自分は、ラッキーだった。しかしこんな日でもそれなりにお客さんが来ることに驚く。どんなにいい気候でも出かけるのを億劫に思ってし…

ビールを飲めるようになった。どっち向きかわからないけれど、またひとつ大人になってしまったようで。まだ飲み始めたばかりなので、特に好みはなく、というかどういう銘柄があるのかもよく知らない。しかしビールが選択肢に入ると、格段に視野が広がるな!

来月異動することになり、ぼちぼち引き継ぎや準備などが始まった。異動先は新店なので、しばらくは仕事漬けにならざるをえない。あと1ヶ月しかないので、ぼちぼちとか言っている場合ではないのだが。まだ何もやってないのに金曜日までに発注終わらせないとい…

夏の文庫は一段落して通常の忙しさに戻る。暑くなったせいかだるさが抜けず。朝書籍の検品していたら、「1968(上)」という宛て紙のついた箱があり、束でくるとは一体何なんだ、と開けてみたら小熊英二だった。相変わらずのボリューム感。売れるとイイデスネ…

雨の日は己の心の狭さを痛感する。混み合った駅の連絡通路で傘を振って歩く人とか、電車の中で傘を巻いてない人とか、傘を入れるビニール袋が落ちてもそのまま行っちゃう人とか、ああもうゆるせない!そしてそんなちまちましたことを気にしている自分がいち…

国文學の増刊号が高くて買えない……。発売日からずっと取り置き棚に入れっぱなし……(ほんとうは禁止されてます)。 鹿島田真希の『ゼロの王国』を読む。最後のへんでうっかり感動してしまう。下敷きにされている『白痴』も読んだことがないので読んだらいいと…

『1Q84』の1と2を読み終える。この後、おそらく3と4が出るのだと思う。この本のことは誰とも話したくない。これから先もずっと何度も読むことにはなるだろうけれど。

ここ数日、体調が悪かったり仕事の苛々を引きずっていたりで本があまり読めなかったので、今日はそれを取り戻すようにごくごくと読む。多和田葉子の『ボルドーの義兄』とアラン・ベネットの『やんごとなき読者』がおもしろかった。次は、『ユダヤ警官同盟』…

数カ月の店頭でのお勤めを終え、我が家へ移籍させた新潮文庫のぬいぐるみを見て思うことは、なぜこれほどまでに生き延びづらそうなカラーリングなのだパンダは、ということです。数年前に芽生えたパンダ愛を着々と育んでいる自分ですが、根本的な存在に対す…

われわれは、という言葉が便利に感じられて戸惑う。以前嫌がっていたものに心地よさを覚えることはいつもむずがゆく、なんてとおいところにきてしまったんだろう、とひとごとのように思うばかりだ。歩いてきたのは自分なのに。われわれ、は、わたし、ではな…

踏んだり蹴ったりのしょっぱい一日。というか、踏んだり蹴ったり、は、踏まれたり蹴られたり、のほうが気分として正しいようなかんじね。でも、踏まれたり蹴られたり、は聞いただけで涙が出そうな切なさをかもしだすね。