諸般の事情をかんがみて、心のなかにうっすらと決めていた年間の目標読了冊数を低めに修正する。なかみのある読書ができていればいいのだ、冊数にこだわるなど下賤、という御仁もあろうし、もちろん異存はないどころか素晴らしく見上げた姿勢であると思うのだが、それを扱うのが仕事でもある以上、ある程度は読まないと全体に対する勘がにぶってくるのではないか、という不安があるのも事実である。というか、個人的にはその不安はまったくそのとおりである。読んでいないと興味が持続しないので、情報にあたる感度が弱くなり、結果棚が荒れる、重要な商品を取り逃がす。好きなものだけを読んでいると、それだけに気持ちが偏った棚になり、結果客が離れる。といった具合で、言い方は悪いが数をこなすのも職業柄必要なので、ちまちまと何冊読んだだの数えるのもなにかと思いつつ、記録をつけているのである。まあもうちょっと幅広く読んどかなきゃいけないんだけどね、ほんとはね。
 拾った子猫は元気に育ってます。