せっかくなので、久しぶりに書いてみる。
 地震後に思いだしていたのは、1995年のことだった。テレビを見続けていた1年だった。今回は早々にテレビは消した。真夜中に何度も何度も流れる、津波や、流される町や、火を吹く家の映像は、何のためなのかわからないのに見なくてはいけないような力を持っていて、おそろしかった。東京には日常が戻ってきてはいるけど、何度も何度も揺れたときのことを思い出すし、その程度のことでこんな怖さなら、震源地に近い地域の人たちはどんな思いをしたのか、どんな思いをしつづけているのか、考えてみてもとても追いつけない。
 変わらず本が読める生活であることに感謝したい。